せどりと出版流通;amazon在庫復活は見抜けるか?!
この記事の目次
本は回る、いや回ってない?
質問を頂きましたのでシェアさせて頂きます。
その前に一言。
本来は、「本を回らせる」のが出版社や取次と
書店の役割なのですが、それがうまく(全然?)
できていないからこそ、「せどりが稼げる」わけです。
「うまく【回らせる】とせどりは稼げる」という
意識は意外と大事かもしれません。
では、質問です。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
Q
新品雑誌を仕込もうと思ってアマゾン在庫状況を
見ていると、
購入時期の判断が難しいです。
それで一点質問ですが、「
との事ですが、これは返品 –> 廃棄となるのでしょうか?
それとも廻りまわってアマゾン在庫復活となるような事
があるので
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
A
なかなか本質を突いた鋭い質問かと思います。
新品系のせどりは、雑誌に限らず、CDでもDVDでも
ゲームでも、最終的には、【アマゾン在庫復活の有無】
にかなり左右されるからです。
質問への答えですが、本の種類によって結構違いが
あるので、過度な一般化はできませんが、雑誌に特化して
説明させていただきます。
(新しい読者の方はご存じないかもしれませんし、
せどり系のブログやメルマガで出版流通等について、
結構いいかげんな事を書いている人が目につくので、
念のため書いておきますが、僕はもともと出版社勤務
の編集者だったので、出版流通についてそれなりに
知っております。プロフィールはこちら。
→http://ponkichi01.com/profile
まあ、いいかげんと言っても、「間違ってないけど、決して
正確ではない」とか「よく知らないままに適当に書いてる」
程度で、悪意は全然無いと思いますけど。でも、そういう
【一見正しそうだけど不正確な情報】というのが一番危険
ですね)
本の流通の基本
まず、本(書籍も雑誌も)の流通の基本(基本以外も存在します)は、
「出版社→取次→書店」
返品はその逆、
「書店→取次→出版社」
です。取次(とりつぎ)とは、まさに「本を取り次ぐ」存在です。
書店やブックオフに転がっているダンボールに、
「トーハン」とか「日販」と書いてあるものです。
大手二社を「トーニッパン」と呼びます。
本は、基本的に(例外もあります)「返品自由」の
「委託販売制」
という制度によって流通していますので、書店は、
利幅は少ない代わりに、「いつでも返品できる」
という建前になっています(実際そうです)。ですから、
70年代や80年代は、「書店経営はリスクの少ない商売」
と言われていたようです。
しかし、今では、「アホほど新刊が送りつけられてくる」
ので、売れもしない(しかも、一方的に送られてくる)新刊
を並べるのと、置けない本を返品するという不毛な作業に
忙殺され、新刊書店の経営は極めて苦しいものになって
いることが多いです。
あまりにも、新刊+返品の作業が多いので、書店に来たけど、
一回も棚に並ばずにそのまま返品される本も結構あったりし
ます(本当の話です。「直返品」だとか「即返品」とかいう符丁
もあった気がします)。
出版社も書店も取次も、「仕事のための仕事;アリバイ仕事」
をしているわけですね。そういう、極めて非合理的なことを
新刊市場の人たちがしている限り、書籍せどりは稼ぎ続け
られると思いますね。
その辺の話を始めると長くなるので~略~
amazon在庫復活への流れ
まず、在庫が切れた商品が、amazonで在庫復活する
流れの基本(何事にも基本以外がありますが)を書いておきます。
これを見ると、「時間がかかる理由」と「せどりが稼げる隙間」が
分かるかもしれません。
●在庫切れ発生!amazonから取次(出版社へではありません!)へ注文
↓
●取次で受注、確認、その他(まあ9時~5時)
↓
●取次の倉庫等に在庫があればそれを出荷(無いことの方が多い?)
(この場合、在庫復活は早いと思います)
↓
●無い場合、取次が出版社へ発注(9時~5時)
↓
●出版社の営業が受注(会社によるが、9時~5時)
↓
●出版社が契約する倉庫会社に確認(9時~5時)
(埼玉とかにあります。出版社とは別会社です。新潮社なんかは
自社倉庫も持ってますね。在庫全部があるとは思いませんが)
↓
●倉庫会社でピッキング、梱包
↓
●取次の巡回トラックに載せる。毎日~週3(9時~5時)
↓
●取次のamazon専用倉庫に納品
↓
●やっと! ご存知、小田原のFBAに到着!→受領 ステータスが「在庫あり」に変更
(amazonは24時間稼動でしょうね)
とまあ、こんな感じでやるわけですから、とにかく時間が
かかります。しかも、「しょうがない」の一言で片付けたり
するのが、「慣例」です。これでも、昔よりはだいぶましに
なったと思いますけど。
せどらーにとってつけいる隙はいくらでもありますよね?
amazonと出版社の直取引?
ただし、ここ数年、amazonは出版社との直取引にも
動いているようで、小さい出版社などは、やっている所も
あるようです。取次を介さないので、手間がなければ、
お互いにメリットもあるでしょう。
もっとも、大手出版社とは、表立ってはまだあまりやって
いないようです。まあ、取次との関係があるので、大手は
おおっぴらには言えないでしょうから、裏でどうなっているか
は知りませんが。
これは、場合によって、「amazon在庫復活のスピードが変わる」
可能性がある事柄です。雑誌は基本的に、大手出版社が版元
なので、今のところ「取次経由は相変わらず遅いな~」という
状況ですけどね。
新品雑誌について
リアル書店のスペースは限られているので、週刊誌などは
一週間で棚からなくなります(返品されます)。コンビニを想像
してもらえば分かりやすいかと。例えば、
月曜;週刊ポストと週刊現代
火曜;週刊朝日、サンデー毎日(サンデーじゃないやん!)、SPA!
水曜;週刊サッカーダイジェスト
木曜;文春、新潮
金曜日;フライデー
といった感じで発売される曜日が決まってますが、新しい号が出ると
これらの前号は基本的に店頭から姿を消します。
(ちなみに、上記の本は、せどりはほぼできませんが、
僕が会社員時代に、毎日コンビニで立ち読みしていた
ものです。基本は朝でした。SPA!は「くだらなければ
くだらないほど」読み応えがあるので、火曜と水曜に
分けて読むことも多かったです。どうでもいいですかね)
これは、隔週誌でも、月刊誌でも同じです。
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雑誌は、次の号が出ると、前号が返品されます
=====================
amazonは違いますよね?!
でもamazonは「売り場の制限」も「時期的な制限」も
無いので、常に「新品在庫を置けます」。
これが、せどらーにとっては厄介な所です。
一年前の週刊誌の新品がサイト上に存在したり
します・・・・・。
さて、ようやく質問への答えに近づいてきました。
週刊や月刊の雑誌は、基本的には、
「書店→取次→出版社→廃棄」
の事が多いです。
(そういった無駄な流通がものすごく多いから、
せどらーに利益がうまれるわけです)
ただし、amazonというのは色々な意味で特別な
存在なので、(以下憶測も含みます)おそらく、
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amazonで在庫切れした場合、取次も出版社も急いで
補充(結果としてのamazon在庫復活)をする事は
多々あるでしょう。
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その場合、返品の途中、取次に在庫がある場合は、そのまま
amazonへ振り分ける事もあるようです。
書店から返品→取次→amazon在庫
という流れです。そうすると、取次のフレキシブルな対応が大事に
なるわけですが、【大丈夫です!】取次はそんなに優秀じゃありません。
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ちなみに、amazonの取次は昔は大阪屋という所でしたが、
最近、日販メインになりました。大阪屋はamazonに切られて
(まだ一部扱いがあったようですが)経営が傾き、社屋の
売却や、希望退職を募るなど苦境におちいり、ついに
amazonのライバル楽天に出資を受け(2013年)、実質的に、
楽天と大手出版社による共同経営のような形になってしま
いました・・・。ほぼ買収されたと考えていいのかもしれません。
楽天に出資を受けた以上、amazonからは完全に切られた
可能性が高いです。
どれだけamazonの影響力が大きいのでしょうか。
我々せどらーがamazonを巨大化させすぎたのでしょうか?
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また、
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
週刊誌などの場合は少ないかもしれませんが、月刊誌などは、新刊書店で
返品された商品が回りまわって、amazonの在庫になる事もあると思います。
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ですから、amazonの在庫復活を完璧に読むことは残念ながら
できません。「在庫復活の可能性が極限まで低くなるキーワード」
はせどりGATE購入者特典につけましたので、お持ちの方は再読
してください。完璧には無理ですが、ある程度読めるようになります。
もっとも、確実に言えるのは、amazonと言えど、
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
雑誌は在庫切れになると切れたままである事が多い
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です(書籍やCD、DVDに比べてということです)。
逆に、
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「在庫復活しやすい」のは、「発売直後の在庫切れ」
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です。あっ、もしかしたら重要情報かもしれません。
書いちゃったので消しませんが。
これは、出版社に在庫がまだある段階の事が多いので、
在庫復活することがままあります。ですから、
2~3回の在庫復活を経て、在庫切れをすると、これまでの
経験上では、雑誌の場合高確率で復活しません。
(CDやDVDの新品は違うようです)
「買わない判断」
まあ、もし「これは!」という商材があって、在庫復活の有無を
知りたければ、「出版社に電話やメールで聞いてしまう」という
のが実は確実だったりします。その場合、書店やアマゾンに聞
いてもダメです。「買わない判断」に役立ちます。
中古商品の場合、モノレート(旧amashow)が「買わない判断」
をする時の必需品です。
でもね、大事なのはやっぱり「コンテンツの魅力」
上記したような業界事情ももちろん重要ですが、
一番大事なのはやはり「コンテンツ」です。
(新品雑誌の話なので雑誌と書きますが、他にも応用可能)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
その雑誌がコンテンツとしてどれだけ魅力があるのか?
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これが最大の判断材料です。
ここでいう「コンテンツとしての魅力」は、消費者にとって
と同時に「販売者にとっての魅力」も考えた方が良いです。
具体的な点は特典等にも書いたことなので避けますが、
「替えがきくのかどうか」
ということです。
「コンテンツとしての魅力」があれば、長い目で見れば、
「一度プレミア化した新品雑誌」は高値で売れますよ。
いつかは在庫切れするし。
あ、ただし、「あまりにも同業者が多い」場合は別ですが・・・。
でも、ウォーレン・バフェット(世界的に有名な投資家)
が言っているように、「市場参加者のほとんどは、近視眼的」
です。それは、あらゆる業界に当てはまると思います。
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新品雑誌せどりに関するブログ記事
→http://ponkichi01.com/archives/1715
新品雑誌せどり系の無料レポート紹介
→http://mailzou.com/get.php?R=79535&M=31838
・amazon上でのサーチの基本
・新品雑誌のリスト化の方法が書いてあります
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タグ:amazon在庫復活, 新品雑誌せどり
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