送料ビジネスをチビチビとしかやらない理由
この記事の目次
送料ビジネスとは?
送料ビジネスとは、自己発送(自分でお客様に商品を発送
する事)の時に、アマゾンからもらえる送料と実際にかかる
送料の差額で利益を出す手法です。
例えば、
2015年3月末まで使えた(実際はまだ使えます。それな
りの規模で契約していた人への恩返しなのでしょうか?)、
ヤマト運輸の「メール便」は厚さ1cm以内80円、2cm以内160円
(契約していればすべて80円ということもよくあります)で
送れます(した)。
現在でも契約すると使える、郵便局の「特約ゆうメール」などは、
だいたいヤマト運輸のメール便と同じような料金体系のよう
ですが、より細かな値段設定ができるようです。
そして、アマゾンからもらえる送料は、本なら257円、CD、DVD
なら350円です。(2015年4月現在)
257円-80円=177円
です。単純に言うと、この差額が送料ビジネスの利益になります。
「送料ビジネス」については、こちらのブログ記事にまとめた事が
ありますのでよろしければどうぞ。
なお、上記のブログ記事で紹介した無料レポートはよくできていた
のですが、既に公開中止(削除)になっているようです。やはり、
無料のものはもらえるうちにもらっておくべきですね。
さて、「送料ビジネス」は、正直、かなり堅く稼げる手法だと思います。
実際に、その手法で堅く堅くやっている方もたくさんいます。
でも、当店は一貫して、その部分に関しては、チビチビとしかやって
きませんでした(恩恵を受けるべく一部やっていますが、
意識的に拡大させないという事です)。
もちろんそれには理由があります。
win-winとゼロサム(zero-sum)命題
先に結論を書くと、ビジネス上、
「誰かだけが得をしたり、誰かだけが損をするシステム」
は長続きしません。
「送料ビジネス」には若干その傾向があるので、少なくとも
「長くやり続けられる方法ではない」
かなと考えたから、本格的にはやっていません。
ヤマト運輸は実際にメール便を廃止したわけですが、それは、
「80円で送っていても、赤字が増えるばかりだ」
という部分もあったと思います。
値段として極端に安いということは、
「誰かが損をしている」
わけです。
こう考えるとさらに分かりやすいかもしれません。
ここをお読みのほとんどの方は、アマゾンを使って商売をして
いるか、興味があるかだと思います。
アマゾンの場合、プラットフォームを借りる事自体は無料でも
できますが、成約した際に「手数料」が取られます。人によっ
ては、「アマゾン税」などという人もいます。
まあ、確かにアマゾンの手数料は安いとは思いません。
でもですね、アマゾンの手数料が安くないとはいえ、みなさん
アマゾンで売り続けているわけですよね?
ということは、ある種のwin-winの関係ができているわけです。
少なくとも、楽天やヤフオクよりも、アマゾンを選ぶ理由がどこ
かにあるのです。
一方、同じアマゾンでも、一時期FBAの手数料が極端に
安い事がありました(2011年~2012年前半?)。
この頃は、ブックオフ105円→アマゾンFBA500円とか、
ブックオフ500円→FBA900円とかでも、利益がバンバン
出る状態だったので、ブックオフせどらー全盛期だったと
思います。
実際、バーコードリーダーをピッピするだけで、月収100万円
というのは現実的でした(たくさんいました)。
でも、それは「アマゾンがFBAで損をしていた」ので続きません
でした。その後、FBA手数料を改定(大部分の面で値上げ)したわけです。
僕の感覚では、今くらいの感じでちょうど良いのかな~と
考えています(つまり、長く続く)。
win-winというのは、よく使われる言葉ですし、意味も分かり
やすいです。これのポイントは、「長続きする」という事です。
一方で、何事も、「自分だけが得をしたい」という発想の人が
世の中には一定数いるようです。しかし、このやり方をすると、
一時的には得をしても、継続的にはならないので、結果として、
たいした得にならないという事が良く起こります。
こういった、「誰かの得は誰かの損」的な思考方法を、
「ゼロサム(zero-sum)命題」と言います。
(写真に意味はありません)
誰かの得が誰かの損になり、結局合計(sum)では、
ゼロ(zero)になるという考え方です。
もちろん、世の中にゼロサム命題的な状況はあります。
やや特殊な例ですが、例えば「詐欺」などはそうですね。
ただ、そういったものは当然「一回限り」です。
詐欺は少々極端ですが、実例として出した、「極端に
手数料の安いFBA」等のゼロサム命題的な状況は、
長く続かないですよね?
(0:100ではなくても、2:98とか、まあ極端な状況という事です)
これは、現状をどう理解するかという思考法の問題でもあります。
「送料ビジネス」はゼロサム命題か?
さて、では送料ビジネスはどうでしょうか?
少なくともwin-winとは言いがたいです。
僕の感覚では、「(時間的に)かなりもっている」
なあと思います。正直、送料差額をもっと使い倒す
事もできたかと・・・・。
既に、メール便が廃止になっているので、残っている
手段は「特約ゆうメール」くらいです。
ライバル(メール便)が撤退したのに、同じ料金体系で
ずっと続けるというのは少々考えづらいです。
また、アマゾンがくれる「送料」も下がらない保証は
ありません。実際、昔は本一冊340円(だっけ?)くらい
だったわけです。
結局はwin-winのシステムを作るのが良い
始めたら長く続けるのが(基本的には)最終的な
利益を最大化します。
ですから、ゼロサム的な状況があり、自分が「得」をする
立場だった場合、
「ガッツリ」
稼ぐのはもちろん良いとは思いますが、それは長くは続
かないという前提にしないと、実際に続かなくなった時に
困るという話です。
そして、「送料ビジネス」も、日本郵便の特約ゆうメール
に依存した形になるので、これからやろうという人には
あまりオススメできません。
2012年前半、FBAに丸投げで稼いでいた人たちは、
「それ以外」を考えていなかったので、その後、FBAの
料金が「商品単価が安いものに対して、手数料が極端
に高くなる」(すべて高くなったというわけではありません)
という改定が行われた際に、かなりの部分が
撤退(を余儀なくされた)したようです。
状況というのは絶えず変化するので、その変化に適応
していく必要があります。(ここまでは多くの人が言います)
そして、大事なのは、その状況が、「ゼロサム」的なのか、
win-win的なのかを考えて、「ゼロサム」的であれば、
「長くは続かない」という前提で(その間は取れるだけ取る
というのでも良いですけどね)、「次」を考えておかないと
ビジネスというゲームをやり続ける事はできないわけです。
何しろ、win-winもゼロサム命題も「ゲーム理論」で使う
言葉ですから。
ちゃお
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