紀伊国屋書店が村上春樹の新刊を買い占めてネットショップに対抗?
紀伊国屋書店がおかしなことをしようとしています。
twitterで書きましたが、
→https://twitter.com/ponkichi003/status/634735149284896768
9月10日発売予定の村上春樹の新刊10万部のうち、アマゾンを
はじめとするネット書店に対抗するために9万冊を買
い占めて、他の実店舗系新刊書店にも回すらしいです。
この本です。
既にアマゾンで予約開始してます。
(雑誌連載時から読んでましたが、この本は村上春樹ファン
としては買いです。ただし、紀伊国屋系列からは絶対に
買いません。まあ、マケプレで安くなったらですかね。)
消費者完全無視してるし、誰のためにやっているのか
不明だし、正直、逆効果しかないんではないかと思いますが・・・。
「ネットショップに対抗」とのことですが、紀伊国屋にも
ネットショップあります。まあ、かなり使いづらくて、
高飛車でもともと好きではありませんでしたけど。
商売なんて「付加価値」をいかにつけるかがほとんどすべてです。
今回、紀伊国屋がやろうとしていることで生み出される「付加価値」
が僕にはまったく分かりません。
どこに向かいたいのでしょうか?
ただ、せどり的には、発売当初は
●アマゾン速攻で品切れ
●紀伊国屋はじめ、実店舗には在庫多数
●多少話題に?
●村上春樹がノーベル文学賞(10月だったかな)でも取ったら大騒ぎに?
(タイトルが、『職業としての小説家』だし)
という状況が予想されますので、瞬間的には
せどりに使える可能性が高いです。
ただし、本当の意味での「品切れ」とは違うので、
あっという間に増刷されたり、アマゾンでの売れ方が
本当の品切れより弱くなる可能性も大いにあります。
まあ、僕は最初は手を出さずに様子を見ていようかと思います。
それにしても、紀伊国屋のねらいがまったく理解
できません・・・・・。
個人的な見解はtiwtterに書いてあります。
https://twitter.com/ponkichi003/status/634735149284896768
https://twitter.com/ponkichi003/status/634735957913178112
https://twitter.com/ponkichi003/status/634737515891560448
紀伊国屋書店の中興の祖である、松原治さんという方には、
『三つの出会い』
という本がありますが、これはなかなか興味深いです。
商売的には、この人の時代の紀伊国屋は大成功だったと
言えます。とくに、実は利益の7割(?だったかな)近くを
大学への納入部分から出していたという事が書かれて
いますが、明らかに時代をよく読み、理解し、適切に
対応していた事が分かります。
あと、紀伊国屋と言えば、昭和の頃は「海外輸入」も
かなり有名でしたね。
2012年に亡くなってしまいましたが、後輩たちの
やっていることをどう思っているのでしょう。
「アマゾンにどうしても勝てない。どうしよう。
よし、スイッチパブリッシングとは仲が良いから、
(あるいは脅せるから)今度の春樹の本、アマゾンに
回させないようにしようぜ」
「おおそれは名案だ! やろうやろう」
「9万部買い占めろ! スイッチさんに電話だ!」
という営業会議でもしたんでしょうか?
え? してない?
でも、ほとんど同じでしょ、レベルは。
ただでさえ離れていた読者が、さらに離れていきますね。
今後、意識的に紀伊国屋を使わない理由にはなっても、
使う理由にはならないと思います。
さらにいうと、このやり方でアマゾンはそんなに困らないと
思いますが、逆にアマゾンに人気商品を同じようにやられたら
紀伊国屋は相当に困ることになるでしょう。
実際、すでに「アマゾン限定カバー」等々、メーカーとアマゾンが
直接につながってビジネスを展開していますので、紀伊国屋としては
最後の手段なのかもしれませんね。
もし、本当にアマゾンに対抗したいなら、やるべきことは、
「自分たちのネットショップのかなりの充実」
だと思います。とにかく、死ぬほど使いやすくして、
一つでも多くの
「アマゾンよりも紀伊国屋のネットショップを選ぶ理由」
を作る事でしょうね。
まあ、今回やっているようなことを見ると、
どういう経営者なのか知りませんが、ほぼ不可能
だと思いますが。
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