メラビアンの法則;歯医者編
メラビアンの法則;歯医者編
先日、
6歳の子供を連れて歯医者に行きました。
担当したのは60前後の女医さん。
この方になかなか辛らつな事を言われました。
言い方もきつめでした。
「未就学児の虫歯は親の責任って知ってますか?」
とか
「仕上げ磨きをきちんとしてないでしょ?」
とか
「甘いもの与えすぎなんじゃない?」
とか
「カルピス? コーラ? ふん。話にならない。
水分は水と麦茶と糖分抜きの紅茶で十分」
等々です。
6歳の子供にも、
「あんた、就学前検診で何か言われたでしょ!」
と厳しいものいいです。
さも、
「これだから最近の親は、まったく」
と言いたげでした。
僕は、公的な所や仕事の場面では、我を持った「自分」とは違う
もう一つの「公的な自分」を設定して対応するようにしているので、
別に何を言われても怒らないのですが、なかなか無い経験でした。
ヨメは、「私ならそんなに言われたら泣いちゃうな」
と言ってました。まあ、その点は「怒っちゃう」の
間違いだろと思いましたが・・・。
その女医さんの言っている事は(ほとんど)もっともなので
すが、「言い方」がことごとく聞いている相手の感情を考慮
しないものだったので、結果として、
「何だよ何だよ、そんな言い方をしなくてもいいじゃね~か」
という感情を相手に想起させそうです。
何が言いたいのか?
「ノンバーバルコミュニケーション」(言葉以外の手段による
コミュニケーション。例えば、言い方だったり、表情、身振りetc.)
は大事だということです。
これはある程度科学的にも解明されていて、有名なのが
「メラビアンの法則」
です。
簡単に言えば、
●コミュニケーションにおいて相手に影響を与える情報の
割合は、圧倒的に非言語(ノンバーバル)コミュニケーショ
ンの方が多い●
ということです。
具体的には、
______________________________
話の内容(バーバル)等の言語情報;7%
話し方、言い方、声の大きさ(ノンバーバル)等の聴覚情報;38%
見た目全般の視覚情報(ノンバーバル);55%
_______________________________
と言われています。
だから、理屈や論理などの話の内容はしょせん1割で、
残りはそれ以外の情報で判断されるということです。
(話の内容にもよるので、過度な一般化は危険ですが、
大勢でそうであることを否定するのは難しいかと思います)
少し前に、
『人は見た目が9割』
という本があり、大ヒットしました。読んでいない
ので内容は分かりませんが、おそらくは上記の話を分
かりやすく解説したものだと思います。
話を少し戻しますが、コミュニケーションをとる際に
「(自我を持たないように意識した)もう一つの自分を設定する」
のと
「言語情報以上に、それ以外の情報が人に影響を与える(ことの方が多い)」
の二つを意識しておくと、
今現在、相手が自分に対してどのような感情(好意か嫌悪感か不信感か等)
を持っているかに敏感になります。
そうすると、接客系の仕事などには結構便利です。
極めて単純に言ってしまえば、笑顔で愛想よくする
だけでも、そうしないよりはるかに有益だという
ことですかね。
そういった意味では、子供専門のその女医さんは、歯を直す技術は
あるのでしょうが(なければヤブ医者ですからね)、子供を相手に
した接客業としては素人以下と言えます。
なぜなら、メラビアンの法則的な発想や意識が皆無だからです。
また、その歯医者さんが言っている内容の
「ほとんど」
がもっともだといったのは、若干はバーバルコミュ
ニケーションにおいても、もっともではない
部分があるということです。
その方の話を総合して、実践できたとすると、
●外から見て100点の親●
になるのかもしれません。
でも、仮に子供が虫歯にならず、歯の健康については
満点でも、それが我々親子にとって満点かと言えば、
それは、NOです。
水と、麦茶があれば生きていくための水分としては
十分かもしれませんが、楽しく生きていくためには
不十分です。
暑い夏のプールでは、子供はキンキンに冷えたコー
ラが飲みたいですし、大人はキンキンのビールです。
「健康のためなら死ねる」
ひとなら別ですが、ほとんどの人はそうではないですよね。
かといって、野放図に好き勝手やればそれこそ
虫歯だらけになってしまうので、やはり
適度な管理と適度な緩和が必要なのでしょう。
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