理論の実践化ではなく実践の理論化を!
常々思っていることを少々。
理論の実践化ではなく、実践の理論化を!
理論を実践に当てはめようとすると無理が生じる事が多い。
「机上の空論」
という言葉があるように、学者や研究者の理論というのは、時として
実践にはまるで役に立たないといったことがあります。
もちろん、逆に、深い洞察と蓄積による研究が、実践に大きく
貢献する事もたま~~~にありますが、どちらかと言うと
「机上の空論」の方が目につきます。
原因は色々ありますが、ひとつには、実際の現場を全く知らない人が
自分の説を一生懸命「正解」にしたがるからかもしれません。
例えば、大学から出たことがない学者が、会社経営を論じるとか(こ
れはよくありますね)、人とコミュニケーションをとるのが苦手な人が
恋愛論を講じていたり(そういう人を知っています)、あるいはスポーツ
経験がないのに、理論のみでスポーツを語ろうとするとかですね(たま
にいますね)。etc.
そもそも、実践をともなわない理論はまったく説得力がありません。
理論の実践化がうまくいかないもう一つの原因は、
●実践・現実は日々変わる●
からでしょう。
だから、「現場の声」というのはいつの時代も重要になるのでしょう。
そういった意味では、どうあがいても、理論は現実の後追いになって
しまいます。時間の流れが早い現代であればなおさらです。
いずれにせよ、理論ありきで、それを無理に実践に当てはめようとす
ると無理が生じる事が多い気がします。
スポーツにせよ、ビジネスにせよ、勝利なり利益なりといった「結果」
を求めるのであれば、発想を逆にする必要がありそうです。
実践を理論化せよ
発想を逆にするということは、理論(ノウハウ等)を無理に実践に
当てはめるという思考法ではなく、
実践で得た経験を、個々の理論に当てはめてみて、実践を
理論化していく方が合理的だということになります。
実践の理論化をとても高いレベルでやっていたように思えるのは、
(現在20代の方とかはご存じないかもしれませんが)野村克也(通称
ノムさん)元ヤクルト監督などかもしれません。
僕は子供の頃、ノムさんの野球解説を聞くたびに、
「お~、この人の解説は聞き応えがある」
と思ったものでした。
その理由は、おそらく、ノムさんの解説は、極めて貴重かつ豊富な
経験に裏打ちされた、まさに「実践の理論化」だったからだと思います。
実践を基にしているので説得力があり、現実への対応力が全然違います。
実践を理論化するということは、
●現実に合わせてノウハウをアップデートする●
ということです。
一つの手法だけで稼ぎ続けるのは難しいかもしれませんが、
一つの手法のバリエーションで稼ぎ続ける事はある程度で
きると思います。
アップデートする(利益を出し続ける)ためには、
実践(現実)と理論(ノウハウ)の両方が常に意
識されている必要があります。
現実をどのように認識し、それに沿ってノウハウをどのように
研ぎ澄ましていくのかということです。
例えば、大枠のノウハウで、
「ブックオフせどり」
「メルマガアフィリエイト」
というものを設定したとします。
3~4年前の理論(ノウハウや教材)を無理に現在の実践に当ては
めようとするとおそらく結果は出ないでしょう。
細部に変化がたくさん起こっているからです。
ただし、「ブックオフせどり」や「メルマガアフィリエイト」で稼ぎ
続けている人はたくさんいます。
そいった人たちは、実践(現実)の変化に対応し、理論(ノウハウ)
をアップデートしていると考えられます。
現実に合わせて、細部に微修正を加える事で、机上の空論ではなく、
実際に使えるノウハウになっていきます。
ですので、(やや話は飛びますが)「とにかくやってみる」ということ
は意外と(というかかなり)重要なことです。
とにかくやってみた上で、それをノウハウにどのように組み込んで
いけるのかで、その人の優秀さが分かります。
理論を覚えるだけでは、現実は動きません。
現実だけを知っていても、理論を知らなけれ
ば無駄な動きになってしまいます。
両者の重要性を認識し、上部構造(理論)・下部構造(実践)
を間違えずに行動することが大事でしょう。
そうです、マルクスではないですが、
下部構造が上部構造を規定するのです。
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